不調だったキャブをOHすることにしました。
V4程ではないにしろ、フルカウルの4発めんどくせぇ・・・(*´д`;)
片付け途中のガレージなので、周囲が乱雑なのはご勘弁を。
最初の手筈である外装関連の取り外しに関しては省略します。
言うなればシートカウルは左右5本づつ、
クラブバーが2本、
タンクはインナーカウル外し+4本
のネジで止まっています。
使用工具は5番のHEX、6番のHEX、1番の+、2番の+ですね。
タンクの下側ネジはシートカウルを外さないと回せません。
また、シートカウル外しはタンクとの結合部に注意してください。
ガソリンタンクはコックをOFFにし、上側のホースだけを抜きましょう。
下側はリターンですのでコック位置に関係なく抜くとガソリンが出ますよ・・・。
さて、メインであるキャブ本体を外しましょう。
インマニにあたるインシュレーターのバンドを緩め、
ガソリンホース2本、クーラントホース2本、チョークワイヤー、
アクセルワイヤー(引きと戻し各1本づつ)を外します。
アクセルワイヤーが抜けにくい場合はスロットル部をバラしてやれば
ダルダルになりますが、組むのが面倒なのでオススメはしません。
また、左側のクーラントホースは分岐している短い方のキャブ側を抜くのがベターです。
ホース長が短く、取り付け時に苦労します。
さらにエンジン下で抜くとクーラントの大部分が抜けてしまいます。
フロート室は各ネジ4本づつです。
キャブクリーナーやダスターを使って掃除しましょう。
汚れ次第ではジェットやフロートピンまで外して洗浄した方が良いと思います。
今回はSUZUKI純正のキャブクリーナーを使用しました。
純正品はホームセンターのより断然オススメです。
あと今回の画像にはありませんが、上側の蓋を開けてダイアフラムを外す場合、ゴムが膨張して規定サイズよりも広がってしまっている場合があります。
その場合はリング部にグリスを塗布してやれば粘着力にて治まると思います。
ただ、負圧キャブの生命線なので劣化=レスポンス悪化という事もお忘れなく。
破れている場合は二次エアを吸うので大人しく交換しましょう。1つ¥9072です(((( ;゚д゚)))
今回は同時に同調もとりました。
キャブの同調というのは4つあるスロットルの開度のバラつきを揃える作業です。
初めての人は尻込みするかもしれませんが、ここまでできた人には簡単な作業です。
インマニのインシュレーターには同調用の取り出し口にゴムキャップがしてあります。
そこに配管を接続するだけで準備完了です。
OHと同時にするのであれば、キャブを外した時に配管接続をしていた方がいいですよ。
エンジンをかけ、暖気をします。
落ち着いてきたらアイドルスクリューを締め、回転数を高めに維持します。
通常のアイドル回転数ではバキュームの振れ幅が大きく、調整し辛いからです。
今回の場合は3番が大幅に、4番が小幅に狂っていました。
今回は1、2番はそれなりに合っていたので3、4番をその数値に近づけていきます。
調整はキャブを繋ぐスロットル間にある+ネジを回して行います。
回す方向が違うと数値がかけ離れていきますのですぐに分かります。
計器を使用する分、パイロット調整よりも簡単かもしれません。
(1)先ず3番、4番のキャブを繋ぐスロットル間にある+ネジを回して数値を同じ値にします。
(2)次に1番、2番のキャブを繋ぐスロットル間にある+ネジを回して、同じように同数値にしていきます。
(3)最後に2番、3番のキャブを繋ぐスロットル間にある+ネジを回して数値を合わせます。
これを数回繰り返せば全体の負圧が同じになります。
という事は各気筒ごとのスロットル開度が同じになったという事です。
途中で回転数が上がったり下がったりしますが、正常に調整できている証拠です。
アイドルスクリューである程度回転数を維持しながら調整してください。
基本知識としてこれだけ覚えていてください。
先ず4連キャブはたいがい2番か3番がアイドルスクリューと直結しており、そのキャブの負圧が基準となります。
(1) 3番、4番キャブの間にあるネジを回すと4番の負圧値が変化する
(2) 1番、2番キャブの間にあるネジを回すと1番の負圧値が変化する
(3) 2番、3番キャブの間にあるネジを回すと3番、4番の負圧値が変化する
つまり
(1) 3番、4番キャブの間にあるネジを回して3番を基準に4番の負圧値を揃える
(2) 1番、2番キャブの間にあるネジを回して2番を基準に1番の負圧値を揃える
(3) 2番、3番キャブの間にあるネジを回して1、2番と3、4番間の負圧値を揃える
これがZZ−Rに当てはまるかどうかは覚えていませんが、基本的な同調はどれも同じです。
(2)(1)(3)の手順で調整しても一生合いませんよ(´・ω・`)
あと、ネジは15°〜20°づつ回して調整してください。
一気に回して大きく狂うとエンストしてアイドリングどころか始動すらしなくなります。
その場合は裏技としてキャブを外した状態でインマニ側からスロットル部にブレーキクリーナーを溜めます。
砂時計の要領で各気筒の全閉時のスロットルの開き具合を見るのです。
これ、何気にかなり近い値まで揃うのですよ。
という事で外装も逆の手順で組み付けて終了です。
キャブをバラす場合はショートパーツを紛失しないように。
あと、各気筒ごとに外したパーツをまとめましょう。
付いていた元の場所へ組み付けるのが基本です。
完成。
画像が暗くてすいません。