鳴いておる・・・。フロントホイルのベアリングが・・・(汗)
皆でツーリング行ってた途中に気付いた。


今すぐどうこうではないけど、飛ばす分こういうのは気になる。
そういえば走行も25000キロ、個人的には感じないけど他の人が乗るとハンドルが軽すぎて怖いとの事。
うーん、そうか???
でも段差でネックがカコカコいってるのは確かだし。
面倒だけどついでにここのベアリングも交換しよう。

先ずホイルを外そう。
車庫の天井のH鋼から吊ろうかと思ったけど面倒だったのでジャッキで。

ローターは歪みやすいので直に床に置かない事。

赤←の部分のオイルシールをコジって外す。
で、貫通ドライバーや鉄棒等で向こう側のベアリングをシバいて抜く。
抜ければ裏返して逆側も。
ある人は内掛けのベアリングプーラーで抜くに越した事はない。

私は貧乏なので10mmT字レンチの柄を切り飛ばしたものがSST代わり。

この状態になったら逆の手順で打ち込んでいく。
金属の膨張を利用してクリアランスを広げようと、ベアリングを冷凍庫でキンキンに冷やしておいた。
そのままでも大丈夫だろうけど・・・。

叩いて入れる場合は必ずアウターレースを叩く事。
インナーレースを叩くとボールに打痕ができ、正常な機能を果たさない事もあります。
また、必ず平行に真っ直ぐ入れていきます。
ここでの私のSSTは34mm程度のボックスソケットです。
無ければ抜いたベアリングを重ねて叩いていく。

左右のベアリングに挟まれるようにカラーが入っていますが、これはクリアランスをだす定規です。
アルミで磨耗しますので、厳密にはベアリング交換時にはこれも交換しましょう。

部品番号 部品名 小売価格 必要個数
93306-00420 BEARING (B6004 1,166 2
4XV-25117-00 SPACER, BEARING 914 1
4XV-25118-00 COVER, HUB DUST 147 2
93106-28043 OIL SEAL 284 2

合計  ¥4108

<フロントホイルベアリング交換>

<ステムベアリング交換>

先程の状態からアッパーカウルも外しちゃいます。
作業性と確実性のアップの為です。

R1にようなSSはこういうのがメンドクサイ。

ハンドルを外し、三つ又のクランプも緩めてフロントフォークを抜きます。
この時に組み付け時の位置決めを容易にする為、マジック等で合いマークを付けておきます。

勿論抜かなくても作業はできますが、効率アップと疲労軽減の為に急がば回れ、です。

最後に三つ又を抜きます。
ステム先端のナットをフックレンチで回して緩めます。
フックレンチが無ければマイナスドライバーとハンマーで叩いて回してもO.K.です。

沢山パーツが重なっていますので間違えないように保管しましょう。

部品番号 部品名 小売価格 必要個数
93399-99932
BEARING
2,163 2
3FV-23462-00
SEAL, STEERING
1,040 1
4XV-23415-00
COVER, BALL RACE 1
914 1

合計  ¥6280
















ヘッドパイプにはベアリングの当たる相手となるレースが打ち込まれている。
これを下からSSTの切り飛ばしT字レンチとハンマーで叩いて抜く。

打痕もなく綺麗な状態だったが、どうせなら交換。

上下からベアリングで挟んでいるので勿論下側にもある。
下側は上から叩くので楽に抜けるはず。


捨てるものなのでガンガン叩け。

抜いたレースはこんな状態。

まだまだ折り返しじゃないよ。
腰痛いけど頑張れ。

ここも問題。
ステムにもレースが打ち込まれているので、これも抜く。
面倒だし綺麗だったのでかなり迷ったが・・・。

マスキングしてベルトサンダーで削って切ってやる。
今回はタガネで叩いて抜いた。
しかし硬いね、何だろう、この材質は。

入れるときはプレス。
もしくは良い径の鉄パイプ。
無ければ逆さにしてレースの天面を万力で支えて下面を叩く。

で、シール、ベアリングを入れてグリスアップ。
マニュアルではリチウムグリス推奨となっている。

防錆、防水、防汚を兼ねているのでグリスはたっぷり塗ろう。
表面だけではなくボールの隙間に押し込んでやる感じ。

新しいレースの打ち込みだが、上側はともかく下側は苦労すると思う。
ひっくり返せれば何て事ないんだが・・・。

新しいレースを1mmぐらい真っ直ぐに入れたら、古いレースを重ね真っ直ぐ叩くいて打ち込んでいく。
最終的には厚みが足りなくなるので、もう一枚重ねて叩き、後で二枚目を抜いてやらないといけない。

落ち着いてゆっくりと。
ハンマーは短く持って、奥まで入ったかどうかは感触と音で判断。
カンカンがコンコンと音が変わる。

ベアリングを重ねてO.K.。
あとは三つ又を入れてフォークを組み、元通りにしていく。

面倒だが経験があれば難しい事はない。

問題はこのダブルナットの締め付けトルク。
マニュアルでは
1st. 2.8m・kg
2nd. 0.9m・kg
とある。

ただここは感覚的な部分も多く、好みもある。
フォーク等を組んだ状態で軽過ぎず、かと言って引っ掛かりも無く重過ぎずの範囲内であれば好みで良いと思う。
ニュアンス的には締めていって重さの感じない状態から手ごたえを感じ始めてチョイチョイぐらい。
高トルクで締め付けるローラーベアリングと違い、ボールベアリングは締めすぎるとよろしくない。

結果、ハンドリングが滑らかに、そして素直になった気がする。
勿論段差でのカコカコという音、ホイルの鳴きも収まった。
年式的にも走行距離的にもこういう消耗品を追いかけていくようになると思う。
愛着が湧く分お金がかかる。
まぁ楽しければいいんだが・・・。

↑三箇所のネジ、ハンドルの位置決めネジを緩めてトップブリッジを外します。