購入時、自作のFIATカラーになってたMy R1。
安っぽいデカール剥がしたら何とも貧相な姿に・・・。
カッコワルイと思いつつ、時間も構想もなく一年以上が過ぎた。
先週の正月休みに10Rの友人と走って休憩してた際に出会った’00と’02のR1。
どっちもパリッとカッコ良く仕上がってた。
一台だけ小汚いR1・・・。
決めた、来週の三連休に全塗装しようと。
乗る機会が少ないのでMyガレージなのに一番隅っこ。
ここが自分の所定の位置。
さて、チャッチャとバラしますか。
ちゃんとネジはそれぞれ分けて別の箱へ入れませう。
ネジはクイックリリースが多いので比較的楽。
2.5時間ぐらいで全バラ完了。
このR1の後ろに’05R6がいるのだが、バラバラになるとフレーム形状や製造方法が全然違う事に改めて世代の違いを感じる。
場所が変わってここは友人の板金塗装工場。
補修の必要が無い純正ペイント部分はとりあえず500番ぐらいのペーパーを付けたダブルアクションで小傷を削り飛ばしていく。
サフェーサーは吹かないので飛び石や虫の跡なんかは丁寧に落としておく。
樹脂の地を出してしまわないように大胆且つ慎重に。
樹脂部分ほ補修はエポキシでもいいけど今回は溶接で。
ハンダゴテで溶かしてくっつけていく。
表面だけ溶かして付けてもすぐに割れるので中からちゃんと付ける事。
そして金属の細かいメッシュをFRP繊維と同じ容量で埋めていく。
最後に同じ素材を溶かして少し厚盛りする。
PPやABSのいらないカウルやバンパーの切れ端を取っておくといい。
当然表からも溶着して厚盛り、いらない部分を削り落とすとこうなる。
あとは薄付けパテ程度でイケるぐらいなだらかに仕上がった。
久しぶりの作業に寒さを忘れて熱中、楽しいw
ちなみにこの樹脂パーツはPPなのでパテ前にプライマーが必要。
処理しないとポロリと・・・。
ちょうどYAMAHAの文字があったので気付かなかったが、タンクのここにもうっすらと歪みが・・・。
パテで補修しておく。
溶着もパテもそうだが、必ず塗装面を削って傷を付けるいわゆる『足付け』をしておく事。
そうしないとポロリと・・・。
パテ磨り終了、時間が無いので少し広めにサフェーサーを吹く。
こういう作業はやっぱりいくら本を見ても、いくらサイトをググってもダメ。
結局体で覚えないと。
と、何となく体が覚えてたので偉そうに言ってみるw
サフを入れるのは結局5パーツ。
サフ前にも下地の出てる樹脂パーツにはプライマーを。
サフ吹いたけど外気温5度、こりゃ乾かない・・・。
後に強制的に焼いて乾燥させても良かったが焦りは禁物、ここで一日目を終了。
昼から始めて晩飯時を過ぎた。
ちなみにこの時点でまだ何色に塗るかは決まってない。
どうしよw
翌日、遠赤ヒーターで一度焼き、サフを砥ぐ。
勿論サフだって吹き方もあれば砥ぎ方もある。
周囲をガッツリ吹けば段が出来て面倒だし、面が出なけりゃ歪みは抜けない。
塗面とサフ部分の境目がペーパー目に絡んでモヤモヤしてるように見える。
これが段差が無くなった証拠、エッジが出た、と言う。
800〜1500番程度の耐水ペーパーをかける。
塗装する面全部にかける。
粗いペーパーの目消しと足付けが目的で、この足付けが出来ていないと塗料が密着しない。
判断基準はパーツ全てがツヤ消しになる事。
そしてエアブローで水気を切り、脱脂、固定。
一つでも手を抜くと何倍にもなってしっぺ返しがくる。
丁寧に丁寧に。
紹介します。
フロントフェンダーで聖闘士聖矢ごっこをしてるのが板金塗装のセンセイ。
載せちゃったwゴメンネww
結局決まらずの色は嫁の一声で赤に。
そして普通の赤ではつまらないのでキャンディー(カラークリア)で塗る事に。
脱脂後にタッククロスとエアブローでホコリを取る。
そしてペーパー掛けできなかった樹脂の隅っこや折り返し部分にプライマーを。
塗装は角や隅から剥がれてくる。
しつこいようだが大事な作業。
お手本どおりのキャンディーなので先ずベースはシルバーを吹く。
シルバーがとまる(下地が透けて見えない)まで余ってたシャンパンゴールドを代用してベタ吹き。
とりあえず似たような色なら何でも良いのだ。
いや、でもこれはこれでカッコイイ気がする・・・。
全部のベースがとまった。
ここから本来のベースであるシルバーを吹く。
粗いシルバーを使った方が深みが出る。
ベースの最後は少しガンを離して降り掛けるように吹く。
『メタリックを立たせる』と言い、こうする事で塗装に立体感が出る。
これをしないとジットリとした安物のような塗面に仕上がる。
キャンディーとは着色された半透明のクリアの事。
このシルバーの上から赤のカラークリアを吹くと・・・
こうなる。
奥行きのある深いメタリックレッドの出来上がり。
色付きのクリアなので、重ね塗りする程表情は変わる。
セロファンを重ねるのと同じで、奥行きは出るが暗くなってしまう。
割れの補修部分もこんな感じに。
サクッと補修したにしてはよくよく見ないと分からないレベルかと思います。
色的にも目立ちにくいかと。
(ポインターを画像の上に)
このまま一晩置いて翌日に焼いて完成。
PP素材は温かい程度にしか焼けないので注意。
完成
どうです?
この色艶・・・。
先ずはパッと見の印象深さは手に入れましたよ。
デカールやショートパーツ等の細かい部分はこれからです。
一年の歳月がかかりました。小汚い半自家塗装仕様から脱出するのに・・・。
要した時間は3日でしたw
これもそれもセンセイが場所と道具とセンセイ本人を貸してくれたおかげ。
うーん、持つべきものは友なり・・・。
この色、見かけたら声掛けてくださいな。
缶コーヒーでも奢ってもらいますから・・・w
P.S. オレもこれで赤レンジャー部隊w
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