色々調べていくうちにKSRの倒立はそもそも構造的にちゃんとした倒立ではなく、
しかも数回のストロークでエア噛みするらしい。
オリフィスを塞いで穴を刳り直したりと、そもそもの設計があのスカスカ具合なんだそうだ。
とりあえず簡単に減衰かけるには油面UPと粘度UPが効果的とか。
じゃあオイル交換ついでにやってみるか。
カウル他、フォークを外すのに邪魔になるパーツを外す。
小さいバイクは作業が早い。
ジャッキで受けてフロントを浮かせ、ホイルも外す。
フォーク単体にするとトップキャップのネジが外し辛いので
トップとアンダーを緩め、フォークを少しずらしてから回す。
ここは1/2のラチェットをそのまま突っ込んで回す。
テンション掛けたままトップキャップ外すとバネが弾けて危険。
縮めない状態で回すと外れる。
その後画像中央のリング部真ん中にあるイモネジを緩め、
リングをフリーにしておく。
トップキャップを外すのだが、その際イモネジのあった穴か画像の穴に回り止めを突っ込んで固定しなくてはいけない。
俗に言う『適当な棒』。
いや、実際マニュアルにもそう書いてあるらしい。
うーん、さすがカワサキ。
皆ここは六角レンチを突っ込んで折ってしまう。
そりゃ支点から遠くを持てば力はかからないが、棒に負担はかかる。
画像のように支点の近くをちゃんと固定してやれば簡単に緩む。
外したらバケットに逆さにしてオイルを抜いておこう。
今回使用するのはYAMAHAの15番。
安いしどこにでも置いてあるので便利。
YAMAHA純正の油脂やケミカル類は評判いいよ。
車庫でメスシリンダーがどうにも見つからなかったので、注射器で測定。
純正は198cc。
調べてみたら220cc前後で油面は底から5mm〜10mm程度が良いらしい。
画像のようにロッドの穴から入れるとエア抜きが早いとの事。
構造上確かにそうだ。
先人達の知恵だな。
微妙な油面調整はマニュアル通りロッドとアウターの間からするように。
しっかり何回もストロークさせてエア抜きをしたら元通り組んで完了。
注意点はトップキャップはフリーの状態で閉める事、トップトアンダーのブラケットは規定トルクで締める事。
組み上げてストロークさせてみると、
おぉ、ちゃんと減衰効いてるじゃないか!!
もしここから伸びと圧どちらかだけ強くしたいってのがあれば、やっぱりオリフィス加工になるんだろうね。
実質的に有効ストロークは少なくなったんだろうけど、ちゃんと減衰効く方がメリットは大きい。
欠点は・・・何故かフォーク内からオイルが隙間を通る音がするようになった。
油面UPのせい?組み方?エア噛み?
様子見てまた今度って事で。